そうなんです。ツバメはヨシ原に巣を作りません。
「いやいや、『じゃあツバメのねぐらを守るヨシ製品~』のコンセプトは何だったんだ!」
となるところですが・・・。
実はツバメ達がヨシ原をねぐらにするのは、「巣立ち」をした後の時期なのです。
民家の軒先等でよく見かける巣に眠りに帰るのは、春の間です。
夏になると彼らは巣立ち、軒先の巣はもぬけの空です。
そしてみんなで一斉に、ヨシ原に眠りに帰ります。
ヨシ原では巣を作るのではなく、それぞれヨシの枝葉にちょんちょんととまって眠ります。
「ヨシ原はツバメのねぐら」と聞くと
「ヨシ原に巣を作ってるの?」と思いがちですが、巣を作る訳ではないのです。
夏の間は毎日、みんなで一斉に広いヨシ原に集合して集団で眠りに就きます。
ヨシ原はツバメ達が秋の渡りに備えて、夏の夜を毎日安全に過ごすことができる
大切な場所になっています。
※写真は、夏の京都のヨシ原上空に、ねぐら入りに備えて集まってきたツバメ達です。
猛スピードで飛んでいるため写真では紙きれが舞っているようにしか見えませんが、
実は皆、巣立ちをした後のツバメ達です。